本日のニ冊
- 2008/01/11 14:20
- Category: 書籍
藤巻健史著『マネーはこう動く-知識ゼロでわかる実践・経済学』(光文社)。現代の複雑怪奇なマネーの動き方のメカニズムを会話調で解説。実に分かり易い。実は同氏とは何時の間にか私も間接的な関係があってビックリした次第。経済学は一応数学を記述言語として、時には伊藤型確率微分方程式を用いたブラック・ショールズの公式などが出るのだが、その本質は心理学と思っている。マネーの流れは、基本的に信頼できるところと利益の高い(と思われる)ところへ流れる。経済主体の心理と少しばかりの会計学の知識(複式簿記)を理解すれば、経済の大きな流れも見える。精神病理学的現象だけでなく、社会やキリスト教界のDr.Lukeの予想が一応大きく外れることがないとすれば、それは人の心を読めることによると思っている。この意味で今年の社会と経済は混乱。教界も同様。
あの"闇社会の守護神"こと元特捜検事田中森一氏と"ネズミ男"こと宮崎学氏の対談『必要悪-バブル、官僚、裏社会を生きる』(扶桑社)。実はミッション・バラバの元住吉連合会No.2の中島さんが言っていた、「ヤクザは必要です。表の社会の人が引き受けない汚れた、しかし必要なシゴトを引き受けているのです。表の人たちは自分の手を汚さないからずるいです」と。社会の表の動きの背後には必ず陰での裏の動きが潜んでいるのだ。ここにも実は人の心理が働いている。心理が読めれば真実が分かる。かなりハマル本。
しかしニッポンキリスト教でミッション・バラバの面々が何だかクリスチャン優等生的に扱われたことにはがっかりしている。あの映画は駄作だったし(この映画でニッポンにリバイバルが起こるとか叫んだおめでたい人たちもいたのだが)、彼らがもっと地を出したら面白いのだが・・・。もっとも最近はミッション・バラバラだそうだが。
Luke
藤巻氏の経済運営の要点は、何と私の考えと同じだ。モルガンでトップだったディーラーのお墨付きを得たかも^^
要するにまず円安へ。これで為替インフレを誘導。次に財政赤字の解消にはハイパーインフレしかなくなる前に、歳出削減と歳入増大。しかしこれでは財政出動ができないので経済は冷える。それをカバーするためには資産インフレを作れと。要するにバブル。90年代、愚かな大衆が<バブル=悪>として一挙に金利を上げ、総量規制などで経済はクラッシュ。自らの首を絞めた。資産(ストック)インフレならばB/Sの左が膨らむので、右の含み資産が増える。これでリッチな気分となり、消費増大と信用創造ができるのだ。するとP/L(フロー)も膨らみ、景気拡大→税収の増大、というわけ。これは私がこのBlogで前から指摘した事。例えばこちらなどを:
・http://www.kingdomfellowship.com/cgi-bin/blog/index.cgi?no=991
・http://www.kingdomfellowship.com/cgi-bin/blog/index.cgi?no=1460
・http://www.kingdomfellowship.com/cgi-bin/blog/index.cgi?no=1666
お分かりになります、要するに経済政策とは人の心を温めることなのです。その邪魔をするのが大衆の嫉妬と妬み。それによる悪平等。嫉妬・妬みが支配する社会は間違いなく滅びへと向かいます。「富んでいる者はますます豊かに、持っていない者は持っている物までも・・・」。この御言葉の真の意味、分かりますか?かくして経済は心理学なのです。