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患者よ、癌と闘うな

近藤医師の96年の著書『患者よ、癌と闘うな』を読み返してみた。当時、本書は社会的にも大きな波紋を生んだ。内容はこちらにまとめられているので参照して欲しい。

ファイル 1732-4.jpg

・肯定派:http://hon42.com/iryou/kan.html
・批判派:http://www.ceres.dti.ne.jp/~gengen/cancer.html

批判派は放射線科の医師の視点からのもの。肯定派の内容はかなりスキャンダラスに書かれているが、私的にも、がん治療については、私の叔父と義母の場合にかなり疑問を持った。

叔父は83年ごろ肺がんと診断され、その陰影は小さくまだ初期と判断された。当時50台、入院前はきわめて元気で、どこが悪いのかと思われるほど。県のがんセンターでオペを受け、放射線治療を受けた。これで本人もがんと分かり、精神的にも一挙に衰弱。胸水が貯留し、写真も真っ白になり、陥没呼吸を呈し、呼吸困難の苦悶のためモルフィネで意識を飛ばした。心臓が強かったため、かなり長期にわたり苦しんだ。この間の転機がほぼ2,3ヶ月。あれよ、あれよという間に逝ってしまった。

義母の場合は、すでに80を超えた高齢で、食欲不振のため入院検査。最初は胃を集中的に調べたが異常が見つからない。見た目も元気で、何ゆえに入院なのか分からないほど。1ヶ月ほどでようやく大腸にがんが見つかった。その時は風邪をこじらせ、肺炎を併発していた。ところが外科医はオペを強行したのだ。かくして術後、肺炎が憎悪し、呼吸困難に陥り、人工呼吸器につながれた。自発呼吸とバッティングするので、モルフィネで意識を飛ばして、2ヶ月ほどで死亡。義母の場合もその転機があまりにも不可解だった。義兄は元外科医なのだが、彼もなす術もなかった。
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