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悲願:「三国志」制覇

ここ数年来の悲願であった「三国志」の制覇。活字ではざ折、横山光輝のマンガでもざ折。しかしついにドラマ「三国志Three Kingdoms」でようやく観了。全95話。制作費25億円、6年をかけて、登場人物300人以上。時系列と地理と人物を覚えるのだけでも大変。何度も反芻しつつ、行きつ戻りつの作業が必要だ。が、これでストーリーとキャラクターのひとつのモデルが構築されたので、次は是非活字でチャレンジしてみたい。

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それにしても曹操は悪役として登場するが、本ドラマではやや麻原尊師に似ている憎めないキャラクターだ。劉備はなるほど人格高潔な人物として、孫権は若い一途な青年のイメージ。劉備の兄弟たちである関羽はかなりプライドの高い武人だが、そのプライドが致命傷となる。張飛はちょっとオツムが単純すぎるキャラ設定だ。そして諸葛孔明、彼は映画『レッドクリフ』の金城武的なイメージ設定。美男にして知恵者だ。それぞれのキャラクターがそれぞれの最期の有り様を決めている。加えて女優がかなり質が高く、美人が揃っている。美女連環の計の貂蝉、美人姉妹の大喬・小喬、荊州争奪の際、劉備と政略結婚させられた孫権の妹孫小妹、そして三国分立を最後にまとめる知恵者司馬懿の悲運の若き妻静姝。

ドラマのハイライトはやはり「赤壁の戦い」。この時が曹操、劉備、孫権がみな輝いていた。その後、ひとりまたひとりと消えていくのは実にさみしい。名誉、金、プライド、権力、愛憎、親子の葛藤、友情と裏切り、情報戦に策略・奸計、そして戦いと、地上を生きる人間のあらゆる要素を含む「三国志」。活字を読むことが苦痛になりつつあるDr.Luke的には、まことにありがたいドラマであった。しばらく頭の中で反芻し、発酵させ、熟させていきたい。

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