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花見酒の経済

総額2兆円をばらまく麻生氏。この人、会社も経営しているはずだから、乗数効果を知らないはずがないのだが。金をただまいたところで、八つぁんと熊さんの「花見酒の経済」になるだけだ。ニッポンキリスト教ではすでにこれが起きていることはずっと前に指摘したが(→こちら)、やれやれだ。2兆円あればリッパな公共事業ができるでしょう。そうすれば10兆円位の効果を生むだろうに。しかし世の空気が<公共事業=悪>であるため、表立ってやれない。国民と政治家は合せ鏡なのだ。大衆が騒げば騒ぐほどに、回りまわって自分の首を絞めるだけ。

今月の『文藝春秋』でもつぎのような指摘があった:

世界同時不況-日本は甦るか-
結局世界経済もアメリカとニッポンの間で「花見酒の経済」化しているだけだった。ニッポンは外需頼りで、内需が欠如しているため、アメリカの影響をモロに受けて株価も暴落。金利上げと量的緩和策の解除が早すぎた。今こそ歴史の転換点であるから、円がドルに変わることはできないにしても、アメリカから自立すべき時である。

私も量的緩和の解除は早いと指摘しているが(→こちら)、その懸念が当たってしまった。要するに内需が喚起されていないままでは、カネが満遍なく行き渡らないのだ。同誌に「麻生総理と瓦解する自民党体制」と題する論文がある。かつての自民党の道路族によるカネの循環構造がよく機能していたとあるが、これも小泉氏が目先のパフォーマンスで壊してしまった。要するに毛細血管がつまったり、切れたりしているために、カネが回らないのだ。公共事業は悪、民営化と規制緩和はしたものの、カネを回すシステムがない。かくして今回のばら撒き策ではついに麻生氏は地方に丸投げ状態。彼の本心は「やってられねぇよ」って感じもするが。

で、わが家では、もらおうか、遠慮しようか、さてさて・・・(笑)

Comment

zion

これはまさに政府の『振り込んだ詐欺』です。

  • 2008/11/13 21:18
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