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本日の学生との対話

何気にいろいろと話しているうちにカラオケの話になった。

 小生「よく行くの?」
 学生「ええ、まあ、そっすね」
 小生「どんな曲歌うの?AKBとか?」
 学生「AKBはちょっと・・・。EXILEとか・・・」
 小生「ほお、Ti Amoは?」
 学生「歌います」
 小生「ふーん、ぼくも今英語で練習しているんだけど・・・あの詩の意味分かってる?」
 学生「えっ、意識してないっすね」
 小生「はっ?あのさ、"日曜日の夜はベッドが広い"って意味分かる?」
 学生「?」
 小生「"帰る場所があるあなたのこと、好きになってはいけないと、分かっていたはじめから"って、意味分かる?」
 学生「??」
 小生「"この胸をしめつけてる気持ちに名前をください"って、意味分かる?」
 学生「???」
 小生「"部屋を出るときはさよならじゃなくて、おやすみと言ってほしい"って、意味分かる?」
 学生「????」
 小生「おいおい、意味分からなくて歌ってたわけ?あれは家庭を持っている男性を愛した女性の切ない歌なんだよ・・・、いけないと分かっていても愛してしまう人間の心の不条理。日曜日にね、逢瀬をもって、夜別離れるとき、家庭に帰る男性に取り残される女性の孤独感と切なさがひしひしと伝わるんだけど・・・決して結ばれない愛の物語・・・あの歌詞からぱーっと哀しき愛のストーリーが浮かぶかな~」
 学生「えっ、そっすか?ちっとも知らなかったっす」
 小生「うん、まあね、しかたないよな。19歳だもんな・・・。あのね、オトナになることはさ、辛いことが多くなることなんだよ。そのうち経験的に分かるようになるからさ・・・・」

・・・とっ、ついオヤジモードで歌の解説と説教をしてしまった瞬間でありました

しかし今日(きょうび)、ケータイでカレシ・カノジョと付き合う彼らにとっては*1、恋愛経験も貧困、文字で表現された詩からイマジネーションを膨らます力も貧困、そしてついでに経済的にも貧困なのだ。現代ニッポンのキーワードはまさに「貧困」だ。

追記:こちらを見ると30代未婚男子のキビシイ実態が分かる。年収500万以上はたった2.5%。未婚女子は彼らをゲットすべく熾烈な競争を繰り広げる一方、年収500万未満の97.5%には目もくれないのだとか・・・。一言でまとめると「現実は世の未婚男性の8割以上が年収300万円台以下!」なのだ。問題は貧困は子孫へと受け継がれること。彼らの子弟が教育を受けられないのだ。実際、東大生の親の年収は1,000万レベル。アメリカでもフードスタンプで生きてる人々がまた増えているようだが(4,300万人!)、ニッポンもその道を辿るだろう(2012年7月時点で生保受給者が212万4669人だ。)。このデータを見ると2Dで済ませたい彼らの心情も理解できる。彼らはリアル恋愛や失恋する以前に、すでに自分の存在自体を無視あるいは拒絶されていることを知っており、深く傷ついているのだから・・・。

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*1:いや、まだリアルでの関係があるだけよいかもだ。下手すると「ぼくは2Dで十分です、リアル3D女子はメンドウだから要りません」とか言う者もいるのだから・・・。人口減少も当然だわ・・・溜息

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