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Dr.Lukeの一言映画評

ファイル 326-1.jpg朝のジョッギングがiPod+Nikeで面白い。自分のワークアウト結果を記録できるので、エンカレッジされる。で、映画は往年のスター、ロバート・レッドフォード監督主演の『大いなる陰謀』。『マジソン郡の橋』で大人の恋愛をしっとり演じた私の好きなメルリ・ストリープトム・クルーズも光っていた。911以降のアメリカの空気を反映した作品。ストーリーはこちらを参照。Dr.Luke的にはカナリ好きなタイプ。

野心に満ちた政治家が仕掛けるアフガン作戦の陰謀を巡り、教え子二人を戦地に送ることになった、自らもベトナムに従軍した大学教授と(歳を取ったがロバート・レッドフォードがしぶくてカッコいい、私もこんな大学教師になろう^^)、政治家(トム・クルーズ)の陰謀に気がついたジャーナリスト(メルリ・ストリープ)がその良心の葛藤を経て、真実を語ろうとする。そして世界を変えたいとする純粋な思いで従軍するハーバードの有能な若者二人の悲劇的な運命。その合間に現代的な反抗的な若者と大学教授の対話が展開する。

要するにひとつの事態に対して、それぞれの人格と立場を持つ者たちがどう関わるか、何が真実で、何をもっとも大切にすべきなのか。これを問いかける作品。ある意味、黒澤明の『羅生門』に通じるものがある。人はしばしば目に見える事柄でしか事態を判断することができないものだ。目に見えることは人を容易に欺く。特に霊的な事態では言える。今般のクリスチャン・トゥデイの件にせよ、ローカル・チャーチの件にせよ、わがKFCの件にせよ、最終的に人は自分自身を超えて振舞うことはできない。すべてはその人が何を大切にし、何に殉ずるのか、そしてその人自身の表現なのだ。それが、その人の人生を、否、永遠を決める。

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