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@ニューキャンパス&本日の一冊

これもなかなかイイかも、と思い出しています。敷地面積がないために、教室の使い回しが大変で、何と一日に講義枠が7コマ(1コマ=1.5時間)分あります。本日はPC演習で、業者が新しいPCを配り、説明をして終わりと言う楽な仕事でした。旧キャンパスと比すると視聴覚機材が格段によくなっており、これはけっこううれしいかも。PC、ビデオデッキ(DVD+VHS)、プロジェクターが使い分けられる仕様。

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で、時間が余ったので、機材操作の練習もかねて、911のおかしさを指摘するビデオ"911 In Plane Site"を放映し、関心のある学生とお話し合いとなりました。ちなみにあさっての英語のクラスで使うテキストも"American Media Matter After 911"。911以降のアメリカの空気をメディアから観察したレポートをまとめたテキスト。大学では文部科学省の指導要領などはないので、こちらが楽しみながらできるわけ(まあ、この領域まで文科省が口出してきたら、ニッポンの教育はお終いでしょう。)。

やはりこの仕事のうれしい点は、若者とのやりとり。こちらが楽しいとあちらも楽しいわけ。・・・というわけで、今年もかなり楽しく講義ができそうです。

 * * *

ファイル 309-1.jpg

本日の一冊は『倭国と日本古代史の謎』(学研)。今、日本古代史にかなり関心があり、いろいろ読み漁っているのだが、理系のオツムにとっては実にきびしい。例えば数学では、公理を選んだら、後は定理まで、誰がやっても同じ結論が得られる。

ところが歴史と来たら、例えば、聖徳太子は実は実在しない人物だったとか、大化の改新は曽我氏の非によるものではなかったとか、いわゆる教科書の常識が次々に崩れる。史料の読みも、人によってバラバラ。読み方によって邪馬台国の場所も九州説、畿内説、そして四国説と・・・。読めば読むほど分からなくなる。よくこんな不安定な学問をしていられるなと感心するほど。
続き
学問の整合性あるいは美しさはやはり数学を筆頭に、自然科学が女王。私たちはその美しさに魅せられているわけで、比するに神学などの汚さにはやや辟易する次第。佐藤優氏の言うとおり、勝ち残る神学は論理的整合性と反比例し、政治と結合したもの、なのだろう。人文科学、社会科学となるにつれ、私たちの美的感性に訴えなくなる。しかし、面白いもので、若いうちはそういった美を求めたものだが、この歳になるドロドロの世界もまた一興。それなりに楽しめるようになるからフシギ。まあ、それは人間とその営みを知ることだからだ。ニンゲン―げに恐ろしき物、しかし哀しきモノ、そして滑稽な者。

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