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トップ > 2008年11月07日

低フラット化するアソビのない社会の命運

昨今のニッポン、どこもかしこも経費削減とやらで、キュウキュウ、キーキーしているようだ。昨日NHKの『クローズアップ現代』で、初等教育現場で予算削減のため、非常勤講師を安く(コキ)使っていたのが、あちこちの学校で彼らの争奪合戦が起きているとレポしていた。まあ、大学も非常勤の先生たちでもっているのだが、初等教育が単なる企業原理で運営されるとなると、これは実に由々しき事態である。教育は大きなムダ、アソビがなくては成立しないのだ。「教師は高等遊民であるべきだ」と私は何度も主張している。あの『三四郎』の広田先生の世界である。

Dr.Kさんが医療現場の荒廃の原因を鋭く指摘されているが(→記事)、多分ニッポンは教育も医療もいわゆる市場原理に乗せようとすればするほど、荒廃の一途を辿ることでだろう。ずっと以前に指摘して、その際も嫉妬や妬みをもつ連中から叩かれたのだが、ニッポンを再生する道は、古の旧制高校のような20%のエリートを作ることだ。今のニッポンは低フラット化の病理によって、上へと揃えるのではなく、下へ下へと揃える力学が働いている。これに寄与するのが、「2ちゃんねる」とか、みのもんたとか、古館伊知郎などの存在だ。これらの連中は正義の錦を振り回すが、ある意味社会のパラサイトである。

かくして日本は徐々にしかし着実に彼らに食い潰されている。それはついに回り回って、自分自身の首を絞めることになるのだが、それに気がついていない愚かさ。このようなメディアが蔓延るほどにニッポンの将来は悲惨なものとなろう。根底にあるのは屈折した甘えの構造と嫉妬・妬み。それを"社会正義"の大義妙分でまぶして、幼稚な理屈をこねくり回して、欺瞞を行っているのが現状。今般の轢き逃げ犯と間違われた元ホストが散々にネットで叩かれたらしいが(→記事)、これが彼らの本質。要するに自らの満たされないフラストレーションとサディズムを"社会正義"で飾っているだけ。まさに「律法は罪の力、ネットは病者の力」であり、欺瞞と倒錯の究極的姿である。ちなみに、一昨日紹介したフランスのサルコジ大統領の発言を転載しておこう:。

消防士に暴行を加え、消防車に石を投げ、ビルの上階から消防車にむけ洗濯機を投げる・・・こうした連中を何と呼べるだろうか?『若者』?『ムッシュ』?・・『ゴロツキ』や『社会のクズ』としか呼べないのでないか。

並行してニッポンキリスト教でも互いの食い合いと潰し合いがすでに起きている。ニッポンキリスト教はニッポン社会の病理をコンデンスした閉鎖社会であることはすでに何度も指摘している。私の数年来の予想がそのとおりに実現しつつあるが、これも行き着くところまで行く必要があるだろう。一度とにかく荒廃の極地に追い落とされる必要がある。"リバイバル音頭"に乗せられてはならない。欺瞞は暴かれるし、神の御手が置かれる。繰り返すが、ソドム・エジプト化(黙示録11:8)したこのギョウカイからの可及的速やかなエクソダスと後ろを振り向かないことをお勧めする。

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