Dr.Lukeの一言映画評
- 2009/02/02 18:50
- Category: 映画
『チェ・39歳別れの手紙』。1959年キューバ革命成功の後、カストロと共に国家の指導者としてキューバを率いるも、1966年11月、突然家族を残し、カストロに別れの手紙を書いて、変装してボリビアに入る。それから1年弱。1967年10月8日、政府軍に捕縛。現地の民衆が彼を売った形だ。そして「パピ600」指令によって処刑。その過程を淡々と彼のボリビア日記に沿って描く。派手さはまったくない。が、そこにいる感覚を覚え、処刑の場面はゲバラの目に映ったであろう映像と音声。自分が撃たれたような錯覚を覚える。
しかしだ、うーん、前半が輝きに満ちているのに対して、今回のは何か虚しい。結局民衆が支持しない革命は成功しないのだ。解放してやるはずの民衆に売られるゲバラ。何ゆえ彼はあえてコンゴやボリビアにゲリラとして関わったのだろうか?バートランド・ラッセルらに支援要請の手紙を書くほどの知性の持ち主にして、医師。彼を動かしたものは何なのか?ある意味理想的なアイドル。現在でも彼を偶像化する動きが世界各地で活発だとか。
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