Dr.Lukeの一言映画評
- 2009/12/15 21:21
- Category: 映画
『宇宙戦艦大和復活編』。かつて青春時代を古代進と森雪と共に送った私的は実にうれしい作品。当時の沖田艦長は自らを犠牲にして地球を救う。その17年後、古代と雪は結婚し、娘をもうける。地球がブラックホールに飲み込まれる事態に至り、古代雪は移民船の艦長として船団を率いるも、宇宙連合軍SUSに撃沈され、雪は行くえ不明となる。
かくして特命を受けた古代進は移民船団を護衛すべく、新生大和で惑星アマールに旅立つ。SUSは平和を唱えつつ、実は力による制圧政治を起こっており、それに気がついたSUS下の軍の一部も古代の武士道に感動し、古代側につく。かくしてSUS下にあったアマールを解放する戦闘を援助し、古代は地球に戻る。しかし地球はすでにブラックホールに飲み込まれんとしていた。はたして古代らが取った策とは?
アニメながらメカの仕上がりがかなり高い。昔の漫画調に比すると、感動的。大和も曲線よりは鋭い線で仕上がっており、質感もあり、かなりカッコイイ。その他戦争シーンのレベルもかなりのもの。やはりアニメはニッポンが世界一だと納得。面白いのは原案がなんと石原慎太郎。なんとなくSUSはUSAを思わせ、平和を維持する名目で軍隊を派遣し、現地を力で制圧する様は、今のアフガンとイラクを彷彿とする。真の自立とは何か、と問いかける。
可憐な森雪に淡い感情を抱いた青春時代の私としては、彼女が古代雪になっているのはちょっと残念だった。それにしてもこのシリーズは自己犠牲と言う左翼系の人から見ると危険な思想の作品なのだが、私的にはけっこう燃えてしまうのだ。客層もなんだか私と同世代のおじさんたちばっかりだったのが、何かおかしかった次第。