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米属国ニッポンの再構築

どうも脱小沢は菅氏のホンネのようだ。5月31日にも書いたが、鳩さまがその主張と8ヶ月のモガキと裏腹に、ニッポンの対米追従を追認してしまったのだが、それをさらに裏付ける内閣ができる。はからずも、元外務省外交官、対イラク戦に反対して外務省を追われた天木直人氏が私と同様の見解をしている。政治的・軍事的・経済的去勢を受けた国家として、もがけばもがくほど、お釈迦様の手の中の孫悟空のように、米の手中で泳がされるだけなのだ。かくしてますます従順な羊として馴らされていく。

かねてより、私は精神病理的に診て、ニッポンは米から独立し得ないと言っているが、もがかずに米の手中に安穏としていることは、もしかして自立し得ないまたモノを考えないニッポン国民にとっては、とりあえず安全と食料を確保し得るわけで、シアワセなのかもしれない・・・。そう、アメリカに捨てられない限りは・・・。

菅直人新政権は史上最悪の対米従属政権だ(天木氏)
普天間問題対米隷属継続を宣言する枝野幹事長(植草氏)
脳内空転内閣を生んだニッポンの命運(Dr.Luke)

追記:前にも指摘したが、脱官僚を志向して、結局普天間基地問題などで実務が回らなくなった鳩さんは、逆に官僚の重要性を再確認した。かくして官僚は官僚で生き残りをかけて、かえって官僚制度を強固なものにしていくだろう。

追記^2:なんと鳩山菅密約による小沢氏失脚工作真相が表面化したとのこと・・・。民主党もけっこう黒いです。

この記事で植草氏も、このクーデターが真実ならば、私が数日前に言ったとおり、民主党の分裂を予想している。

例によって副島氏も吼えている。
「6.2 反小沢クーデター」 に対して、私たちは、厳しい防御の態勢に入らなければならない。騙(だま)されてはならない。

嗚呼、朝青龍

前に朝青龍は相撲を神事から格闘技にしたと評したことがあった。しかし考えてみれば、神道なるつかみ所のないものに基づく相撲の精神を、モンゴル人に理解せよと要求する方が酷なのだ。あの草原のゲルで暮らす彼らに、「何事のおわすかは知らねどもありがたきに涙こぼるる」は土台無理だ。かくして朝青龍には何ゆえに自分がバッシングを受けるのか、ついに理解できなかったろう。彼のマネージャーがその朝青龍公式ブログで、ふたりで悔し涙を流したと報告している。ある意味、彼らも理解できる。

そもそもニッポン人がすでにハングリー精神を喪失し、相撲などと言う不確定要素の大きい世界では生きていけなくなっているのだ。そこをモンゴル人やヨーロッパ人で埋め合わせようとするところに、現在の国技相撲の悲劇がある。貴乃花親方が理事になって、その教科書的模範的主張によって改革できる世界ではそもそもないのだ。どうも存続自体が危うくなってきた感があるのだが・・・。民主党と相撲界と、共にカプセル化した世界。自己崩壊のリスクが高まっていることは間違いない。(いつもながらニッポンキリスト教界も・・・)

小沢一郎の病理

ファイル 1227-1.jpg

文藝春秋2月号』に、例によって京大の中西教授の論考がある。同教授とは、前から言っているとおり、かなり見解が一致する。ここでもポツポツ述べた来たことを今回の記事で良くまとめて下さっている。題して「小沢一郎"天皇観"の異様」。中国習近平氏と天皇の会見をごり押しして実現させた事件に小沢氏の本質が現れているとする。彼の目指すところは「民主集中制」要するに民主主義に名を借りた独裁である。

まず第一に鳩山政権は対米従属から自立を目指すとして、幻想的対米関係をもくろみ、結果として日米同盟に終焉を告げたとする。鳩山政権は普天間問題を先送りにし、実質的に対米同盟から日中同盟へのシフトの意思表示をした。これほど重大な「国策転換」が国民に対する説明もなく、民意の汲み上げもなく、容易になされるところに、民主党の本質を見る。

第二に中国との異例の天皇会見は、日本が実質的に中国に膝をかがめることを意味する。これはマッカーサーが軍服で、礼服に身を固めた直立不動の天皇とのショットを公開することにより、ニッポンの主権がアメリカの管理下にあることを表明したのと同じ効果を持つ。かくして世界のパワーバラスンを無視した鳩山政権の「対米従属」からの脱出は、実は「対中従属」へとシフトしたに過ぎない。

第三に小沢氏の唱える民主主義は相当に歪みがあるものであり、1ヶ月ルールを破ってまで中国との会見を実現したことに対する逆キレ記者会見での彼の言葉に表れている。小沢氏の論をつきつめると、天皇ですら「国民が選んだ内閣」に従うのだから、当然、一般国民も内閣の決定に従うべきだとなる。同盟関係の組み替えも、マニフェストの唐突な撤回などにも、それらに異を唱える者は「民主主義を理解していない」と恫喝する。彼の異様な記者会見から感じる得体の知れない不快感、違和感、恐怖感の源泉である。

かくして小沢氏の「民主主義」はジャン・ジャック・ルソーの「一般意志」やギロチンによる粛清の嵐に至ったフランス革命、レーニン、トロッキー、スターリンの系譜に属する「全体主義的民主主義」や戦後の「民主集中制」に近いとする。選挙で正統に選ばれたことによる独裁である。これはヒットラーのナチス党も同様だった。

以上が中西論考の主張であるが、私は昨年8月選挙前から、ニッポンは「文化大革命」に入るだろうと予言した。いわゆる旧態以前とした存在を「悪」としていっせいに粛清し、紅衛兵たちが跋扈する様が、あの「仕分け作業」で見られた。かくして小沢氏の心の奥底に潜む得たいの知れない「何か」が着実に表現されてきているのだ。「友愛政治」なる不気味な政治に対する違和感の正体も明らかになりつつある。

不思議なもので、神の見えざる御手は働くのだ。小沢氏の本質は、昨日の記事にも書いたとおり、自身の言葉と行動において、見事に露にされてしまう。彼らは自作自演を行っているだけである。そしてその行き着く果ては自滅の道。どうも小沢氏が強弁し、鳩山氏が「応援します、戦ってください」と、およそ首相に似つかわしくない媚を売り、議員たちは彼に対して何も意見できない民主党。私は前々から彼らは「脳内空転内閣」であり、自己崩壊すると予言しているが、その末路もそろそろ明らかになりつつあるようだ。

ちなみにこのような現象はニッポンキリスト教でも起きている。ニッポンキリスト教に対する私の診断も民主党へのそれとほぼ同じなのだ。いずれ時間がすべてを明らかにするだろう。

追記:今回の件では、あの植草一秀氏も副島隆彦氏も小沢氏擁護の模様。検察批判を繰り返している。

追記の追記:同誌には元石川議員秘書の実名による証言も掲載されている。それによると同議員は段ボール箱5箱やゼネコン関係者の名刺50枚ほどを検察から隠蔽。これが渡ったら致命的だと、元秘書に語っているとか。最悪、小沢氏自身に捜査が及びますね。彼は事情聴取に応じるようではありますが。やや遅きに失したと思われます。

幼児化社会に想う

ファイル 1217-1.jpg"SAPIO新年号"に面白い記事が。曽野綾子の「お子さまの時代」。まことに同感の至りなので、ちょっと抜粋を。いわく

私は年を取って来たので、最近は日本の将来を憂う気持ちが次第になくなって来た。努力をしなかった当人が困るより仕方がないではないか、と突き放した見方をするようになったのである。

最近の日本には、実人生の現実の部分がますます希薄になって来ている。実人生というものは、必ず雑多な要素を帯びている。昔の人はそれを「楽あれば苦あり」とも言ったものだ。その逆もあって、英語の諺には「すべての雲は輝く内面を持っている」というのがある。悪いばかりじゃないよ、ということだ。

誰もが苦しみに耐えて、希望に到達する。努力に耐え、失敗に耐え、屈辱に耐えてこそ、目標に到達できるのだ、と教えられた。・・・しかし現代は不幸の価値を認めない。だから苦しみが必要な仕事は避け、努力が要るものは学ばなくなった。

日本は地下資源もない。国土も広くない。人口の規模もまあまあ中級で目下減りつつある。すると日本が生きていく道は技術を売り物にするほかはない。

それなのに何年も修行して木工職人になるという地道な生き方を選ぶ若者は多くない。植木屋、大工などという職業が要らなくなる社会はない。いわば安定した職業である。農業もそうだ。しかしそうした地道な職業に就いて、何年か学び続けるという意欲を持つ人は少ないらしい。

世界の国々が生きる道は三つしかないと、私はかねがね書いている。圧倒的な政治力か、経済力か、それとも技術力である。いずれにしろ力である。力を悪いものと考える人がいるが、それは現実を見ていない人である。

いずれにしろ、それらの力は一朝一夕に身につくものではない。・・・しかし今の人はたちはそうではない。遊びながらこの世を行き行こうと考える。

確かに今の日本人は、恐ろしく幼児化している。精神も幼稚になりつつある。

日本人の多くは、もはや個性を持たなくなった。すべての人の言うとおりの型通りの価値観にしがみつき、同じ時間のつぶし方をする。哲学もなく、気概もなく、本を読んで人生を考える努力もしない。与えることは一切考えず、「弱者に優しい世界」を要求する。子供がお菓子や玩具を買ってもらえないと、地団太を踏んで泣き喚くのと同じだ。

この日本の幼児化に、私は少し倦きて逃げ出そうという気になっている。・・・しかし身近に実生活の厳しさのない実感のない暮らしというのも、日本人のおかれた環境が、どこか過保護で歪んでいるところから出て来ているように私には思えるのである。

幼児化はカプセル化した社会に生じる。民主党現象のルーツだ。彼女の主張は、要するに自己責任でやってくださいな、自分は関わりたくない、エクソダスあるのみ、という感覚だ。ニッポンキリスト教などはこの病理が恐ろしく進行しているわけだが、ニッポン社会に対しても、私とほとんど同じ感覚である。

参考:「金持ちは海外逃亡、物価上昇が年金生活者を直撃」財政破綻後の日本をシミュレーション

統合失調国家ニッポン

ファイル 1149-1.jpgSAPIO』今月号の特集は「日本人を精神分析!」だ。臨床医やマスコミ論の専門家、そして『ものぐさ精神分析』で一世を風靡した岸田秀氏の論が披露されている。現代ニッポンの国民病とも言うべきうつ病が増加、年間3万人以上で自殺は先進国NO.1であることはここでも何度も触れている。その理由をしてある臨床医は日本人の「メランコリー親和型心理」だと指摘する。何と昨日の浅野の病理ではござらんか。つまり浅野はある意味典型的な日本人と言えるのだ。

そしてやはり一番面白いのが岸田氏の論。彼は臨床医ではないが、臨床に縛られない分、実に自由闊達な論を展開する。(ちなみにあのユング派の分析医として有名な河合隼雄氏は京大の理学部数学科卒である。)で、岸田氏の唱える内的自己と外的自己の分裂によるニッポンの病理について私も書いているので、こちら(→「君が代・日の丸に思う-分裂した自我の背後に蠢くもの」)を見てもらいたいが、要するにペリーによる暴力的開国で"レイプ"された日本は、武士道や恐怖や怒りなどの真の感情などを内的自己の内に抑圧し、外的自己は富国強兵、欧米化にまい進した。国力が強くなると内的自己が噴出して欧米に戦争をしかけるも、その自我は外的世界とのまともな関係が持ち得ないために、状況判断や行動が幻想的なものとなり、最後は一億玉砕の妄想的世界に突き進んだ。これを終わらせたのが原爆。

これで再び戦前の価値観などをすべて抑圧し(内的自己)、戦後は経済復興で再び世界ナンバーワンとなり、ロックフェラービルを買収するなどしたが(外的自己)、アメリカの対日政策によってバブル崩壊。これでニッポン人はアイデンティティを喪失し、現在の迷走状態になっているわけ。私は日本はアメリカにより3回の去勢を受けていると言っている。<開国=政治文化的去勢>、<敗戦=軍事的去勢>、<バブル崩壊=経済的去勢>。かくして自立した主権国家たり得ないのがわが国であり、これまで対米依存でしのいできたわけだ。

ところが、先に京大の中西教授の説を紹介したが、団塊の世代の鳩様や菅様の心(抑圧された内的自我)の底には米に対して忸怩たるものが蠢いている。これが彼らをして、アメリカとは対等の自主自立した外交を、と不自然に叫ばしめるわけだが、中西教授が指摘するとおり、世界のパワーバランスを一切考慮に入れていない。なにしろ彼らの対応は、彼らの脳内現実によるのであって、まったく現実原則に即していない。私が「脳内空転内閣」と揶揄する所以である。かくして対米関係はギクシャク。アメリカら見れば何をやっているのか理解不能だろう。この点は政治学的観点から『SAPIO』の記事でも論じられている。

岸田氏もこのような現実感を喪失した民主党の病理は、かつての軍部の病理と同一であると言う。かつての軍部も情報分析や客観的状況分析はめちゃめちゃ。とにかく大和魂で玉砕だと、分裂病的幻想・妄想の極地に至ったのだ。同じ事を繰り返しているのだ。これを強迫反復と言うが、現代のニッポンはそのヴァーチャル化した分裂病の病理がますます深くなっているのだ。私はかつて『リバイバル新聞』の谷口社長から、今後のニッポンがどうなるかと聞かれて、「外的自己と内的自己の振幅がますます大きくなり、社会は右に左にと不安定化し、かつバーチャル現象化し、ついには分裂病の末期症状である陰性症状(無気力・感情の平板化・引き篭もりなど)を呈するでしょう」と答えた。それはエネルギーの流動の停止したエントロピーの拡散の極地。フラット化社会。経済的には死に至る病デフレ。まさにこのとおりになりつつある。

ちなみにニッポンキリスト教は・・・もはやそれなりの視力の人には、言わずもがなご理解いただけていると思います。そこは病理現象の坩堝、人生を楽しみたい人はエクソダスあるのみをお勧めする次第でございます。

自分が見えない人たち

言:官僚は悪、脱官僚

動:すべてマニフェストどおりです(模範的官僚答弁)

言と行の乖離

ファイル 1078-1.jpg

面白いもので、民主党は地方分権を唱え、地方の自立を旗印にした・・・はずだったが、実際を見てみよ。マニフェストを盾に、天下りの鶴の一言で、ダム建築が取りやめになったり、地方空港が廃止されたり・・・。地方の疲弊化は加速する。「天下り人事」は廃止しても「天下り命令」はあり。世の中、ばかりでなく、ニッポンキリスト教においても、旗印(言)と現実(行)が乖離することは精神病理の法則。

真実を見抜くコツは、その人が常日頃何を強調しているか、見ていれば分かる。しばしばその強調点と、その人の真実は乖離(と言うか真逆)するのだ。たとえば「ホーリネス」を強調する有名牧師が覚せい剤を打って、ラブホテルから女性を放り出して、自分も裸で転げ落ちて死ぬとか・・・。また同じ流れの別の牧師はひき逃げしてしまうとか・・・。かくして正義を主張する人々はもっとも危険な者たちであると知るべきだ。彼らは結局民衆を苦しめる。世でも、教界でも・・・。けだし、罪の結果、人類は自らの基準でを知るようになったのだ。

追記:
(1)建設業従事者は550万人、公共事業削減で150万人が失業。林業などへの転職などを支援するため、3,000億円が必要とか。分かりますか、このムダなカネの流れ。<公共事業=悪>なるプロパガンダの結果です。

(2)成田の件も手法が同じ。地元完全無視。彼らの強気の根拠は、国民の支持だけ。官僚とはガチンコ。政治手腕はない。「○心と秋の空」とか言うが、国民の心も同じ。彼らは自分と自分の半径1メートルがすべてだから。私は民主党は自己崩壊するとかねてより言っているが、このペースだと思いのほか早いかもしれない。しかし、問題はその後、政権を担える人材がいるのか、という点。ニッポンの文化大革命ですから。

幻想にマニュピレートされる社会と教界


前にも紹介したが、英国BBC製作、NHK放送のドキュメンタリー『"テロとの戦い"の真相3』が実に面白い(講義の教材としても使っている)。凶悪な国際テロ組織アルカイダなる幻想に振り回されたアメリカ。ビンラディンですら、そのような名前を知ったのは"911テロ"以降だったのだ。現代は信じる対象を喪失した時代。大衆は共有し得る確かなものを失い、アトム化(孤立化)され、自らのアイデンティティと身の置き所を喪失している。政治家も大衆に希望とか夢などを与えることができない。そのような現代において、大衆を操作する最も有効な方法が恐怖を煽ることなのだ。障子に映る影を恐れるパラノイドの心理であり、かつて米ソの軍拡競争を煽ったのもこの病理だった。

冷戦終結後、アメリカはソ連と言う邪悪な国家を失うことにより、自分の存在意義をも失った。「邪悪なソ連」と言うイメージも相当にプロパガンダだったのだ。それに代わってアメリカの世界における存在意義を担保するものが対テロ政策だった。政治家も大衆に夢と希望を与えることはできず、自らのレーゾンデートルを失っているところに、実は恐怖を煽ることにより、権力を行使し、大衆を動かすことができることに気がついた。テロはもちろんある。が、その恐れを増幅するのだ。

かくして相手は邪悪にして、残虐であればあるほど、大衆は自分たちが正義であることによりアイデンティティを保つことできる。政治家も最も悲劇的な見解を提示すればするほど、自らの権力を行使し得ることを知ったのだ。メディアもそれを煽るほどに、売れるわけだ。予防的見地から、犯罪を犯すであろう人を逮捕することすら行われ出した。まさにトム・クルーズの『マイノリティレポート』の世界。こうして障子に映る影を恐れて、アフガン・イラク戦と泥沼に落ちたアメリカ。代償はあまりにも大きかった。

しかしこれと同じ病理現象が現ニッポンキリスト教においても起きている。すなわちすでにキリスト信仰は見失われており、種々のムーヴメントや奇跡・不思議パフォーマンスも化けの皮がはがれ、信徒は共有し得るものを失い、アトム化されて、アパシー状態に落ちている。その中で自らのアイデンティティと身の置き所を確保するには、既成のキリスト教会とその牧師たちの堕落・悪行を糾弾することなのだ。彼らが邪悪であればあるほど、自らの正義の鉄槌を下す対象としてふさわしく、それによって自らのアイデンティティを再獲得し、そのような正義の信徒の群れとして価値観を共有し、自らの身の置き所も確保し得る。そこで彼らの非難や攻撃は執拗かつ際限のないものとなる。自ら構築し、互いに共有した邪悪牧師のイメージを叩き続けるほどに、自分たちのアイデンティティと結束は確かなものとなるわけだ。要するにアイデンティティの攻防なのだ。ゆえに感情的になり、もつれ、ややこしくなり、過ちを質すのではなく、人格毀損と化す。

元々彼らの根底には「牧師は人格高潔にして、悪などは行わない」と言う幻想があるわけで、それが裏切られるとき、思い入れが深いほど、彼らの怒り・憎悪は深いものとなる。この現象自体が幻想から生じる。牧師などと言ういかがわしい仕事にあえてつきたがる者の動機はどこにあるのか。ちょっと考えれば分かること。これも閉鎖空間における幻想が生み出す悲劇である。スキャンダルなどある意味当然のこと。かくして彼らは幻想によって延々と振り回されて人生を費消する。私的に診れば、病んでいる教会や牧師たちも、彼らを糾弾する側も同じ病理を抱えているに過ぎない。つまりは共に病理的にして、自分の病理を相手に投影し、転嫁しているだけなのだ。かくしてニッポンキリスト教は確実に自己崩壊するだろう。否、すでにそうなっている。私的には大歓迎であるが。なお、これはコシミズvs右翼でも同じ構造である。

(注意:大事なことは、どちらの側であれ、ビョウキの人とは決してガチンコしてはなりません。ガチンコは彼らの病理を増幅するだけだから。)

ひるがえって、小泉政権にしても、今回の鳩山政権にしても、アメリカのブッシュ政権やオバマ政権にしても同じ。大衆は幻想を植えつけられ、自らの中で勝手に膨らませ、いずれ裏切られる。小泉氏の改革によって自分が何を得たか、よくよく考えてみるがよい。これから起きてくるであろう鳩山氏による幻滅はもっと深いものとなるだろう。ニッポンそのもののアイデンティティを破壊しかねないものがあるからだ。

参考:
●閉鎖社会の共同幻想に思う(→http://www.dr-luke.org/Column/flowing31.html

●霊的アイデンティティの確立†(→http://www.dr-luke.org/Ministry/Ron/identity13.html

追記:今後ニッポンキリスト教は、かつての連合赤軍のリンチ事件のように、ヒステリックに自己総括と自己批判を要求する過程で先鋭化し、相互の"殺し合い"(少なくとも霊的な意味で、時には心理的社会的意味で)に落ちることでしょう。否、すでに起きています。カプセル化した状況でこのような病理が生じることは人間学のごく初歩を学べば分かることです。連合赤軍を改革する試みが無意味であるように、そのような場からのエクソダスあるのみなのです。

バリア・アリー施設

ファイル 964-1.jpg今テレビでやっていた介護施設。介護しないのがポリシー。身体が不自由な人々の施設だが、階段はあり、手すりはなし、すべて自分で、ほとんど面倒はみてくれない、ほったらかし。バリア・フリーどころか、バリア・アリーの施設。しかしその中で障害者たちが生き生きしている。館内通貨「ユーメ」を獲得するために、自分で目標を立て、食器なども自分で洗う。さらにギャンブルもあり。これですね、まことの自立。久々に天邪鬼Dr.Lukeも素直に納得、感動しました。施設代表は作業療法士とのこと。藤原さんのサイトはこちらです。

夢のみずうみ村

ちょっと引用させてもらいましょう。

 夢のみずうみ村には「湖」があります。「池」ではありません。「湖」です。湖の底から水が湧き出ています。その水こそ、あなたの夢(意思)です。あなたが何かをしたいという思いを抱くこと、それこそ、その夢を実現しようとする事に他なりません。それは湖の水が外に溢れ出ることです。
 出た水がいつか大海に流れ着けば夢が実現したことになります。あふれ出た湖に新たな水が湧き出ないと、湖は枯れてしまいます。新しい水(夢)が次から次に湧き出て、外に投げれ出ていくから湖です。水がたまっていたらそれは池です。夢を実現しようとするいろいろな方が集う場所、それが「夢の湖」です。絶えずあふれ出ていく湖がある村なのです。

溜めちゃダメ、それは「池」。溜まると水は腐るのです。絶えず流れ出ること。私が常々語っていることではないですか!そして主イエスも言われましたね:

信じる者の腹からは、生ける水の川々が流れ出るようになる。

「聖霊の注ぎ」なる幻想を求める見当はずれの聖霊派。聖霊派の聖霊知らず。貴方の内の水源にいつ気がつくのでしょうか。湧き上がる、流れ出る、注ぎ出す。これがDr.Luke的若さの秘訣なのです♪疲れ果てたクルシチャンの貴方もまだまだ若い子たちにモテルようになるかも知れませんよ。ね、加齢臭漂うニッポンキリスト教のみなさん!

Dr.Lukeの一言ドラマ評

ファイル 957-1.jpg城山三郎原作、日曜劇場『官僚たちの夏』。これはかなり面白い。セットや時代考証も映画並み。戦後の復興過程において日本が努力して成功する領域に対して、アメリカがあえて自分勝手な難題を、「国際化」の名目の下で突きつけてくる中で、官僚たちは懸命にニッポンを守ろうとしたのだ。

しかるに残念ながら彼らは政治家の思惑にも押されて、結局は屈辱的な要求を呑み、アメリカの言いなりになってきた。国民も「官僚は私利私欲で動く」と言う刷り込みをされて、政治家にも、官僚にも信頼を置くことを放棄した。では誰がこの国を守るのか?実はこうして丸裸状態にされることもアメリカに利を与えるだけだったのだ。マスコミも国民に媚びる報道だけ、真実を指摘することはついになかった。

例の郵政民営化とてもすでに10数年以上前から、アメリカより「年次改革要望書」なる内政干渉文書が毎年にニッポンに送られて来ていたのだ。結局は植民地政策を取るしかない去勢された国家ニッポン。このドラマはその圧力の中で、対米追従型官僚と国益優先型官僚の葛藤を描きつつ、官僚目線から歴史を描いている。

ファイル 957-2.jpg精神的にも、経済的にもむしられるだけのわが国。対米路線を取ることが国益に沿うとする価値観もすでに危うくなっている。アメリカに捨てられたとき、果たしてわが国の運命は?教員仲間では、冗談で、中国の自治区にでもされるか、とか言っているが、すでに外貨準備が2兆ドルで世界No.1に躍り出た中国のこと、あながち・・・ではある。グラフは2050年の予測GDP。実に寒いと思いませんか?

北大路欣也がつい万俵家を想起させるが、日曜日の夜のしばしの楽しみだ。

キムタクに一言

ファイル 921-1.jpgTBSの"MR.BRAIN"が面白い。大学の講義でも学生に薦めている。脳科学の入門としてはトッツキがイイ。今回の仲間由紀恵演じる解離性同一性障害(いわゆる多重人格)もストーリー的には楽しめた。虐待を受けて15年を闇で過ごした悲劇の少女が果たして本当の解離性同一性障害か、演技なのか。脳科学者九十九は非情な罠を仕掛ける。自身も、外れてくれ、と祈りつつ。が、・・・。

・・・しかしですよ、小学生として誘拐され、闇の中で15年過ごした女性が、何ゆえに解離性同一性障害の知識を得、さらにそれを演じることができるわけ?そもそもこの障害の定義自体がこの10年間で変遷しているのだ。

80年代、米国精神医学会のDSM-Ⅲ(82年)には「解離性同一性障害」なる用語はなく「多重人格」だ。事実、宮崎勤の精神鑑定では3つに別れたが(いまだに学会でも遺恨が残るほど)、そのひとつが「多重人格」だった。87年のDSM-Ⅲ-Rでも「多重人格障害(Multiple Personalty Disorder)」とされており、94年のDSM-IVにおいて「解離性同一性(Identity)障害」と定義された。つまり傷害されているのは人格ではなく、アイデンティティであるとされたわけだ。

・・・と、いったツッコミをして、家族から顰蹙を買っているのだが、まあ、ヤボなことはやめて、単純に楽しむことにしよう。キムタクは何をやっても田村正和的にカッコよすぎで気に入らないのだが、ファイル 921-2.jpgでも楽しめるわけで、私自身も微妙にジェラシーの入り混じった感情で、アンビバレンツな状態を呈し、いわば自我のスプリットが起きているのだ。

ちなみに多重人格を扱った作品としてエドワード・ノートンの『真実の行方』が最高。この作品でデビューしたノートンの演技は実にすごい。こういった被告人を果たして裁判員たちはどう裁くことができるのだろうか。
(正確にはリチャード・ギアの、でした。それほどにノートンの印象が強い作品でした。)

雑感・・・

足利事件の犯人とされた菅谷氏が釈放された(→記事)。17年間の牢獄生活・・・。DNA鑑定と言う「絶対的」手法が、実は絶対ではなかった。かくのごとく事件はしばしば作られるもの。マスコミが検察のリークした内容で、さも真実のような事件の構図を作るのが現在のニッポンだ。暇をもてあました、欲求不満を抱えてそのサディズムを向ける対象に飢えている大衆においしい「餌」を投げ与えて、彼らを自らの思惑のままにマニュピレーションすることは実に容易だ。防衛大の教授が痴漢事件で最高裁で無罪とされたが、植草氏についても同様のことが言える。要するにニンゲンが人を裁くことに対して、私たちは峻厳な思いを持つべきである。ニンゲンは主イエスをすら裁き、断罪するものだから。

 * * *

ファイル 885-1.jpgファイル 885-2.jpgiPodで電車通勤と研究室で音楽を聴いているのだが、イヤフォンをやめて、ヘッドフォンにしてみた。これが何と、実に深い音が出る。たかがiPodと言うなかれ、かなりしっかりしたサウンドを満喫できる。これは驚いた次第。ちなみに私のヘッドフォンはPanasonic RP-DJ500Diana Krallのセクシー・ヴォイスがさらに臨場感と艶を増して迫ってくる。彼女が耳元で歌ってくれる感覚と言えばよいだろうか(ややアブナイ表現だ・・・私のiPodは60%が彼女)。これはイイ

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