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男の死に方

昨日は都内某所でワインとお洒落な会話を楽しんだ。この後の白ワインがけっこうイケた。

で、唐突だが、男の死に方。

これ、極私的には若い頃からの大きなテーマだった。ローマ時代のようにライオンと戦って殉教するような華々しい場面はないとは思うが、【その時】、ブヨブヨの肉体を晒さないために、これまで鍛えてきた。葉隠にいわく、武士道とは死ぬことと見つけたり・・・。

大石内蔵助のように清々と【その時】を迎えたいのだ。彼は巷間では吉良の目を眩ますために伏見などで遊興三昧をしたと言われているが、それは違う。遊人の私的には彼の気持ちは良くわかる。彼は根っからの遊人だったのだ。多分、浅野などという浅はかな主人の家老であることは貧乏くじと思っていたろう。去るも地獄、残るも地獄と。が、彼はその役割をきっぱりと受け入れた。所詮、世は浮世狂言。現代的に言えばRPGだ。身は捨てて名を残す、という究極の打算だったのだ。

彼はブ男だったようだが、実に女性にもてた。熟女からお軽といった若い子まで・・・。死を受け入れた者は怖いものはない。これまで私も卑しい人々をけっこう見てきた。莫大なカネはあっても顔が卑しい。それにつく者も同じ卑しさを醸すようになる。どこがどうのとは言えないが、とにかく卑しいのだ。生理的に受け付けない卑しさ・・・。まあ、『忠臣蔵』の「吉良上野介」だ(と言っても、現実の吉良は名君だったようで、浅野の恨みを買う覚えはなかったようだ。浅野はいわゆる「木の芽時」に起きる季節性うつ病(SAD)で、おそらく被害妄想だったのだろう)。まあ、安倍さんなんかも同類かもだ。

大石は言っている、武士とはいかにも不便な存在でござる、と。武士道などという一見愚かしい価値観で縛られて、潔い死を運命づけられているわけ。が、大石はそれを鮮やかに演じ切った。実は矢沢もYAZAWAを演じている。彼も自分の役回りを知っているのだ。今年は武道館がないのだが、彼も自分の死に方を考えている。それが分かる。

そして役割を見切った男は名言が吐ける。

・矢沢曰く:(所詮歌手なんて人気商売だと記者から揶揄されて)お前らがイイ学校出て、イイ会社に入って、家族犠牲にして朝から晩まで必死こいて働いて、一生かかって稼ぐカネなんて、矢沢の2秒!

・ジョージ・クルーニー曰く:(大統領選出馬を打診されて)オレはオンナとヤクをやりすぎたから、その器ではない。

・ゴルゴ13曰く:オレがこれまで生き延びてこれたのは、才能10%、努力30%、そして臆病さ60%によるのだ。

・ウォッチマン・ニー曰く:私は名声などは求めない。私の最期は殉教するか、携挙されるか、だ。

これらの男たちは「自分」を客観的に見てるからこそ、こんな清々としたセリフが吐ける。実にカッケー。人間、生に執着すると卑しくなる。介護されつつ、ベッドで垂れ流して死ぬなんでみっともないことはゴメンだ。かと言って、三島のように腹を切るのもグロ。要するにキレイに逝きたいと思うのだ。 この映画、わがfavoriteのひとつ。男の潔さと弱さ、悲しさがグッとクル作品。

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