カインの道に対しては新訳でも警鐘が鳴らされている（1John 3:12;Jude 1:12）。それは自分がもっとも誇るところ、自分が当然としているところ、そして自分が心地よいと感じる領域、これはカインの領域なのだ。創世記4章にあるヤバル（牧畜）、ユバル（音楽）、ドバル・カイン（鉄器青銅器）は神から離れた食料自給、音楽や芸術などの娯楽、科学技術依存のあり方の始祖。まさにこれが現代社会ではないか。

対するセツの道。神の備えによる歩み。その子エノシュから人類は主の名を呼び求めるようになった。エノシュの意味は”mortal（死ぬべき者）”。つまり人類は弱さを知ったのだ。

• カインとアベル-神の道に至る葛藤 –

さらに自分の正しさを誇り、それを自分の縁としていたヨブのように、 人は（クリスチャンですら）無知をもって神の計りごとをおおう。ヨブはその苦難においてついに気がつく。「それゆえ、わたしはみずから悟らない事を言い、みずから知らない、測り難い事を述べました。・・・あなたのことを聞いてはいましたが、今、直接見ました。それゆえチリ灰をかぶり、自分を退け、悔い改めます」と（Job 42:3-6）。

私自身も2014年12月にまったく予期もせず、あの領域に上げられ、直接見てしまった。いにしえのモーセも、ギデオンも、イザヤなどの預言者たちも、新約のマリヤもザカリヤも、そしてパウロもペテロもヨハネも、みな例外なく神の領域を見ると恐れ、混乱し、取り乱すのだ。自分は何を見たのか、自分はおかしくなったのか、自分はどこにいるのか・・・と。

こういった霊的経験は御言葉から遊離されると危険であるので、しばし御言葉との照合作業に没頭した。その結果が『神の新創造-聖書が啓示する自然法則を超えるマインドのパワー』だった。かくして現在、神の領域に出入りすることが容易になりかつ喜びとなる。これはある意味で個人的な携挙の経験と言える。あるいはアセンディング。そしてその領域を祈りと言葉によって整えて地に降りて語る。ディセンディング。するとその領域のサブスタンスが時系列の中でこの物理的時空間に現出する。これがフェイスだ（Heb 11:1;11:3）。イザヤ書ではこう描写している：

主は常にあなたを導き、焼けつく地であなたの渇きをいやし、骨に力を与えてくださる。
あなたは潤された園、水の涸れない泉となる。
人々はあなたの古い廃虚を築き直し、あなたは代々の礎を据え直す。人はあなたを「城壁の破れを直す者」と呼び、
「道を直して、人を再び住まわせる者」と呼ぶ。
安息日に歩き回ることをやめ、わたしの聖なる日にしたい事をするのをやめ、安息日を喜びの日と呼び、
主の聖日を尊ぶべき日と呼び、これを尊び、旅をするのをやめ、したいことをし続けず、取り引きを慎むなら、
そのとき、あなたは主を喜びとする。わたしはあなたに地の聖なる高台を支配させ、父祖ヤコブの嗣業を享受させる。
主の口がこう宣言される。-Isa 58:11-14

文字通り、天の園、自分が委ねられている霊的領域を整えるのだ。新訳の私たちにとっては毎日が安息日。主を喜ぶ鍵は何か、自分がしたいこと、すなわちカインの道を行くなということだ。これはいわゆるニッポンキリスト教の宗教的縛りではない。むしろ解放。なぜ？カインの道を行く者の動機は自己実現、自己満足を堪能しているかのようであるが、実はそれは大いなる束縛だから。しかも自分が束縛されていることに気がつかないことが致命的なのだ。

エノシュのように自分がmortalであるとまず知ること。そこから主の備えに頼るセツの道を歩むことができる。簡単に言えば、自己（セルフ）の道からの解放。それは主を喜ぶことなのだ。すると地の高台を支配し、ヤコブの資産を享受できる。WOW!

SO BE IT!!!