時代のキーワードはセンメルヴェイス反射

MMT、すなわち現代貨幣理論。マネーはいわゆる日銀発行紙幣+銀行預金だ。現在、個人金融資産は1,400兆、企業の内部留保は500兆。しかし日銀券はたったの100兆である。つまり、現物のほぼ20倍! これが信用創造である(理論はこちらを)。かつてのゴールドとの交換が可能な商品貨幣の時代は終わり、現在は単なる債権債務証書に過ぎない信用貨幣なのだ。

そもそもマネーは誰かが借金するゆえに社会に流通する[1] … Continue reading。実際、日銀紙幣は日銀の貸方、つまり負債にある。裏を返せば、借金が返済されるとマネーは消える。

MMTはおそらくニッポンの命運を決定することであろう。これを理解するためにはマネーの本質を理解する必要がある。マネーとは借り手と貸し手の貸借関係の情報に過ぎないのだ。そもそも本質的に自国通貨建て国債は破綻しない。これは財務省自身がHPにて書いている。いわゆるPBバランス指向により緊縮財政がこの20年以上続き、ニッポンは貧困化の道をまっしぐら。世界で最下位の低成長率を記録している。

財務省がニッポンを亡ぼすと三橋氏も書いているが、まことにその省内力学がこの国を弱体化している。これが中国などの工作か否かは分からないが、事実を見れば、明らかに意図的に弱体化がなされていることは明らか。しかも国民はオネンネ状態で、自分の国で何が起きているか、自分がどうなるのかさえも分からないままだ。

かくして財務省はMMTによって国民が覚醒しないようにプロパガンダを行い出した。この国を亡ぼすのは自分たちであることを認められないのだ。これをセンメルヴェイス反射と称することは今回初めて知った。これに対しては次の書籍を処方しておこう。現代を生きるマストの知識の宝庫である。

本書は今を生きるためのマストだ。マネーって何?世の中って何?・・・実によくわかる。ちなみにノーベル経済学賞はノーベル賞ではないと?!これは意外や意外。確かにブラックショールズ方程式なんて、理系から見るとモデルの仮定がかなりテキトー(というか解ける形を選んでる)。これでノーベル経済学賞取った二人の学者を擁したLTCMは見事に潰れたからね。ロシアの経済破綻が原因だが、彼らのモデルのパラメーターに含まれていなかった外乱要因だった。経済学の高等数学は見かけ倒し。まずは足し算と引き算の簿記をきちんと学ぶべきでしょう。

この指摘はオモシロイ。ポール・ローマーによる主流派経済学者の七つの特徴:
①途方もない自信
②異常なほどの一枚岩となった共同体
③宗教団体か政党のような、同じグループの仲間との一体感
④他分野の専門家から隔絶された強烈な内輪意識
⑤他のグループの専門家の思想、意見、業績についての無視と無関心
⑥証拠を楽観的に解釈し、結果に対する大仰あるいは不完全な言明を信じ、理論が間違っているかもしれないという可能性を無視する傾向
⑦研究プログラムに伴うはずのリスクの程度に対する評価の欠如

これ、まさにどこぞの業界と同じではないか。参考までに-

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1 銀行は貸し出しする場合、<貸付金/現金>ではなく<貸付金/預金>と仕分けし、借り手は<預金/借入金>となる。つまり無から有を生み出している。

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