Dr.Lukeの一言映画評
- 2012/12/01 20:42
- Category: 映画
- Tag: 日常
朝は走れず、午前はプールとサウナ。午後は映画の巡航モード。
作品は『007スカイフォール』。
トルコのイスタンブールで、極秘データを盗んだ敵を追っていたMI6エージェント“007”ことジェームズ・ボンドは、敵ともみ合ううちに狙撃され、川に落ち生死不明に。MI6では007を死亡したと判断する。その頃、MI6本部が爆破され、サイバーテロ予告が届く。これらのテロはMI6を率いる“M”に恨みを抱く者の犯行だった。イスタンブールで密かに生き延びていたジェームズ・ボンドはMI6に戻り、MI6を襲う敵に立ち向かうことを決意する…。
なんとMの運命は・・・・ネタバレになるので略。ダニエル・クレイグは実に人間臭く、哀愁が漂う。かつてのボンドがいずれも漫画的だったのに対して、今回も彼の過去のトラウマにまで遡ってのドラマ展開だ。昔訪れた荒涼としたスコットランドの風景が懐かしかった。その風景がボンドの心を投影しているかのような演出がなかなかシブイ。外見はマッチョにしてクールかつ大人の雰囲気でも、実はそのココロの深くに埋もれた切ない過去があるのだ。この過去をどう処理するか・・・。決して他人ごとではない。
昨日、東京MTのTSUTAYAで見つけた一書。伊集院静の『大人の流儀』。彼もかつて最愛の妻夏目雅子を白血病で失っている。自分ではどうしても抗えない事態に大人はどう対処するのか・・・。
苦難に立ち向かわなければならないとき。
人に優しくありたいと思ったとき。
どうしようもない力に押し潰されたとき。
自分のふがいなさが嫌になったとき。
大切な人を失ってしまったとき。
とてつもない悲しみに包まれたとき。こんなとき、大人ならどう考え、
どう振るまうのだろう。