経済は所詮心理学
- 2008/10/14 20:42
- Category: 社会
と前々から述べている。デリバティブのブラック・ショールズ方程式は伊藤清先生の確率微分方程式によっているのだが、しかしその方程式はある仮定の上で立てられている。と言うか、単純に解ける形のものを恣意的に設定したのだ。つまり次の形である:
dSt = μStdt + σStdWt
r,σ,μは定数
Wtは標準ブラウン運動
第一項がトレンド項、第二項がボラティリティ項。しかし、自然科学系の私からすると、特にトレンド項については、何で?となるわけ。
で、ショールズとマートンと言う二人のノーベル賞学者を擁したLTCMは投資に失敗して見事に破産した。原因はロシアの経済混乱にあったのだが・・・。つまり外乱要因はBS方程式には組み込まれていないのだ!
と言うわけで、一昨日のメッセージでも語ったが、幸い今般アメリカが25兆円を資本注入するとかで、一挙にダウも日経平均も史上最大の暴騰。自律反発の可能性もあるが、一応メルトダウンは回避されたようだ。ヨーロッパの連銀も強調して資本注入や預金の全額保護を打ち出している。何度も繰り返しているように、人々の心を落ち着かせること、経済の本質は心理学なのだ。
ついでに言えば、フォイエルバッハが「神学は人間学だ」と喝破しているようだが、私に言わせると、神学などは精神病理現象に過ぎない。<人が神になるか・ならぬか>とか、<アルミニウスvsカルヴァン>と言ったナンセンスな議論をするほどにオツムがないわけだ、彼らは・・・。多分、私が指摘している意味すら神学の学徒には理解できていないと思われるが。