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幻想にマニュピレートされる社会と教界


前にも紹介したが、英国BBC製作、NHK放送のドキュメンタリー『"テロとの戦い"の真相3』が実に面白い(講義の教材としても使っている)。凶悪な国際テロ組織アルカイダなる幻想に振り回されたアメリカ。ビンラディンですら、そのような名前を知ったのは"911テロ"以降だったのだ。現代は信じる対象を喪失した時代。大衆は共有し得る確かなものを失い、アトム化(孤立化)され、自らのアイデンティティと身の置き所を喪失している。政治家も大衆に希望とか夢などを与えることができない。そのような現代において、大衆を操作する最も有効な方法が恐怖を煽ることなのだ。障子に映る影を恐れるパラノイドの心理であり、かつて米ソの軍拡競争を煽ったのもこの病理だった。

冷戦終結後、アメリカはソ連と言う邪悪な国家を失うことにより、自分の存在意義をも失った。「邪悪なソ連」と言うイメージも相当にプロパガンダだったのだ。それに代わってアメリカの世界における存在意義を担保するものが対テロ政策だった。政治家も大衆に夢と希望を与えることはできず、自らのレーゾンデートルを失っているところに、実は恐怖を煽ることにより、権力を行使し、大衆を動かすことができることに気がついた。テロはもちろんある。が、その恐れを増幅するのだ。

かくして相手は邪悪にして、残虐であればあるほど、大衆は自分たちが正義であることによりアイデンティティを保つことできる。政治家も最も悲劇的な見解を提示すればするほど、自らの権力を行使し得ることを知ったのだ。メディアもそれを煽るほどに、売れるわけだ。予防的見地から、犯罪を犯すであろう人を逮捕することすら行われ出した。まさにトム・クルーズの『マイノリティレポート』の世界。こうして障子に映る影を恐れて、アフガン・イラク戦と泥沼に落ちたアメリカ。代償はあまりにも大きかった。

しかしこれと同じ病理現象が現ニッポンキリスト教においても起きている。すなわちすでにキリスト信仰は見失われており、種々のムーヴメントや奇跡・不思議パフォーマンスも化けの皮がはがれ、信徒は共有し得るものを失い、アトム化されて、アパシー状態に落ちている。その中で自らのアイデンティティと身の置き所を確保するには、既成のキリスト教会とその牧師たちの堕落・悪行を糾弾することなのだ。彼らが邪悪であればあるほど、自らの正義の鉄槌を下す対象としてふさわしく、それによって自らのアイデンティティを再獲得し、そのような正義の信徒の群れとして価値観を共有し、自らの身の置き所も確保し得る。そこで彼らの非難や攻撃は執拗かつ際限のないものとなる。自ら構築し、互いに共有した邪悪牧師のイメージを叩き続けるほどに、自分たちのアイデンティティと結束は確かなものとなるわけだ。要するにアイデンティティの攻防なのだ。ゆえに感情的になり、もつれ、ややこしくなり、過ちを質すのではなく、人格毀損と化す。

元々彼らの根底には「牧師は人格高潔にして、悪などは行わない」と言う幻想があるわけで、それが裏切られるとき、思い入れが深いほど、彼らの怒り・憎悪は深いものとなる。この現象自体が幻想から生じる。牧師などと言ういかがわしい仕事にあえてつきたがる者の動機はどこにあるのか。ちょっと考えれば分かること。これも閉鎖空間における幻想が生み出す悲劇である。スキャンダルなどある意味当然のこと。かくして彼らは幻想によって延々と振り回されて人生を費消する。私的に診れば、病んでいる教会や牧師たちも、彼らを糾弾する側も同じ病理を抱えているに過ぎない。つまりは共に病理的にして、自分の病理を相手に投影し、転嫁しているだけなのだ。かくしてニッポンキリスト教は確実に自己崩壊するだろう。否、すでにそうなっている。私的には大歓迎であるが。なお、これはコシミズvs右翼でも同じ構造である。

(注意:大事なことは、どちらの側であれ、ビョウキの人とは決してガチンコしてはなりません。ガチンコは彼らの病理を増幅するだけだから。)

ひるがえって、小泉政権にしても、今回の鳩山政権にしても、アメリカのブッシュ政権やオバマ政権にしても同じ。大衆は幻想を植えつけられ、自らの中で勝手に膨らませ、いずれ裏切られる。小泉氏の改革によって自分が何を得たか、よくよく考えてみるがよい。これから起きてくるであろう鳩山氏による幻滅はもっと深いものとなるだろう。ニッポンそのもののアイデンティティを破壊しかねないものがあるからだ。

参考:
●閉鎖社会の共同幻想に思う(→http://www.dr-luke.org/Column/flowing31.html

●霊的アイデンティティの確立†(→http://www.dr-luke.org/Ministry/Ron/identity13.html

追記:今後ニッポンキリスト教は、かつての連合赤軍のリンチ事件のように、ヒステリックに自己総括と自己批判を要求する過程で先鋭化し、相互の"殺し合い"(少なくとも霊的な意味で、時には心理的社会的意味で)に落ちることでしょう。否、すでに起きています。カプセル化した状況でこのような病理が生じることは人間学のごく初歩を学べば分かることです。連合赤軍を改革する試みが無意味であるように、そのような場からのエクソダスあるのみなのです。

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