老子いわく「幸福は肉体の穴を塞ぐこと」-ウェーバー・フェヒナーの法則
- 2017/03/09 18:42
- Posted by Dr.Luke Karasawa (唐沢治)
- Category:科学, 日記
- Tag:ウェーバー・フェヒナーの法則, 老子
人間の満足感Rは刺激量Dに対して、ΔR=k・ΔS/Sで決まる。つまり刺激が大きくなると一定の満足感を得るためにはより刺激を増加させないとならないのだ。これを積分するとR=klogSとなり、Sが大きいほど満足感は増加しなくなる。だからSexやDrugは深みにはまるのだ。
カネも同じ。単純に言って、温泉旅館で1万円から2万円にするときそこそこ満足感の増加量が大きいが、5万から6万にしてもさほど変わらない。同じ満足感の増加量を得るには10万円にしないとならないのだ。
人間の感覚はたいてい対数に従う。平均律などはもろオクターブ(2倍音)を12段階の等比数列にしてるわけで(公比が2の12乗根)、ピアノの鍵盤は対数なのだ。1度、2度・・・なるものがそれ。音や地震のMも対数。地震ではMが2増加するごとにエネルギーは1000倍になる(+1で約33倍)。
老子も肉体の穴を塞げば幸せになれると説いている。刺激のわずかな増加量で大きな満足感の増加を楽しめるレベルにいるのが一番ハッピーなのだ