「プレ・ミレは、クリスチャンのあらゆる営為を無益にする」と再建主義者
天と地のあらゆる権威はジーザスに与えられた。ゆえに出て行って全被造物に福音を宣べ伝えよ(Matt 28:18-2;Mark 16:15)。これがいわゆる”The Great Commission”。そして全地に福音が宣べ伝えられ、証しされた時、終わりが来る(Matt 24:14)[1] … Continue reading。
われわれ、ディスペンセイションの立場では、現在は恵みの時代(2Cor 6:2)あるいは異邦人の時(Luke 21:24)、すなわち教会時代である(Eph 3:10)。これは来たるべき御国の時代すなわち千年王国時代の前味わいだ(Col 3:24;2Tim 4:1)。前味わい、つまりforetaste。そのために聖霊がデポジットとして与えられた(Eph 1:13)。
御国は初臨のキリストと共に到来し、キリストが一粒の麦としてそのうちなるいのちを解き放ち、われわれに御霊によってそのいのちをインプラントされることにより、現在御国は拡大しつつあり、いずれ主の再臨により完全に地上に物理的にも現出される。この三つの時制<has come⇒has been coming⇒will have come>の3次元に生きているのがわれわれである。ゆえに富井氏の指摘するような
これは素晴らしいことだが、終末論がプレ・ミレだと全部台無しになる。なぜならば、結局「われわれがいかなる努力をしても、反キリストによって潰される」と結論する以外にないからだ。
という主張はまったく理解不能なのだ。
そもそもキリストの国とはここそこにあるといったものではなく、われわれのうちに存在する領域(Luke 17:21)。現経綸においては、その本質は霊的存在である。もちろんわれわれは祈りによって為政者のために執り成しもする(1Tim 2:1-2)。こうしてわれわれはいのちにあってキリストと共に統治するのである(Rom 5:17)。
これは必ずしも富井氏が主張するように、クリスチャンのみが選挙権を持ち、政治を行うことを意味しない。われわれは世の政体をはるかに超える領域において統治を行うのだ。創世記で「地を治めよ」と委託されたとおりに(Gen 1:28)[2] … Continue reading。
ちなみにこちらはDr.Lukeと富井氏の旧約と新約の理解をまとめたもの。
プレ・ミレは、クリスチャンのあらゆる営為を無益にする
飛鳥昭雄氏と久保有政氏が対談をした。
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両者とも非常に貴重な活動をされていると思う。
とくに飛鳥昭雄氏には大いに学ばせていただいた。
著書は10冊以上所有し、全部読んだ。
氏のキリスト教理解は正確である。
日猶同祖論者や保守派の人々には、大学の教授クラスでもトンデモない理解をしている人が多いが、飛鳥昭雄氏は誤謬が非常に少ない。
ただ、久保有政氏と同様、プレ・ミレである。
だから、せっかくの貴重な活動もカルト化している。
両者の講演を聴いたある人によると、両者とも「今後、日本がキリスト教国であったということを伝えていく」と述べたそうだ。
これは素晴らしいことだが、終末論がプレ・ミレだと全部台無しになる。
なぜならば、結局「われわれがいかなる努力をしても、反キリストによって潰される」と結論する以外にないからだ。
考えてみてほしい。
どの政治団体の代表が「われわれは必ず失敗するが、頑張ろう!」と言って団員を激励するだろうか。
どのスポーツチームの監督が「どんなに頑張っても、われわれのチームは敗北する。さあ、毎日熱心に練習しよう!」とメンバーを励ますだろうか。
メンバーは「ふざけるな。こんな監督にはついていけない」とチームを去るだろう。
プレ・ミレは、クリスチャンの敗北を前提とする欠陥理論である。
聖書にはそんな理論を裏付ける箇所は皆無である。
逆に無数の「勝利宣言」がある。
なぜなら、神によって生まれた者はみな、世に勝つからです。私たちの信仰、これこそ、世に打ち勝った勝利です。
世に勝つ者とはだれでしょう。イエスを神の御子と信じる者ではありませんか。(1ヨハネ5・4-5)
平和の神は、すみやかに、あなたがたの足でサタンを踏み砕いてくださいます。どうか、私たちの主イエスの恵みが、あなたがたとともにありますように。(ローマ16・20)
プレ・ミレは、悪魔がばらまいた騙しである。
それは「千年王国の到来以前にわれわれが地上において勝利することは聖書において保証されていない」と説く。
イエスはこう祈れと言われた。
御国が来ますように。みこころが天で行なわれるように地でも行なわれますように。(マタイ6・10)
イエスは祈っても無駄なことを祈れと言われたのだろうか。
プレ・ミレはイエスを偽善者にする教えである。
イエスは、心の中で「どうせ頑張っても無駄だけど、頑張れと励まそう」とつぶやいているスポーツチームの監督のような人だと言っているのである。
「いやいや、イエスはここで千年王国が到来すれば、御心が行われるようになるのだからそれを期待せよ」と言っておられるのだ、というだろうか。
では、再臨とそれに続く千年王国が到来するまでの何千年間、クリスチャンを励ます教えは何だろうか。
どこにその期間においてクリスチャンを御国のための活動に駆り立てる教えがあるのだろうか。
ないのである。
プレ・ミレでは、聖書にそのような教えは一切ない。
なぜならば、神の国を建設しても、終末において反キリストによって破壊されるからである。
だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。(マタイ6・33)
プレ・ミレによれば、「神の国・・・をまず第一に求めなさい」と述べたイエスは、心の中で「再臨までの間は、神の国を求めても無駄。最後には潰されてしまうから」と考えていることになる。
この2000年間について、聖書にはわれわれを励ます教えはないのである。
こんな矛盾した教えを今の教会は信じているのである。
こんな教えで、どうして、キリスト教が盛んになるのか。
19世紀後半からキリスト教が衰退したのも当然と言わねばならない。
1830年代にばらまかれたこのディスペンセーショナリズムのプレ・ミレという教えがどれだけキリスト教にとって有害であったか!
プレ・ミレは、クリスチャンのあらゆる営為を無益にする。
これを唱え続ける牧師や伝道師は、偽預言者のそしりを免れない。
References
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