再建主義におけるダニエル預言の70週の解釈

これは重要なので、クリップさせてもらう。

この70週は、文字通りの時間を示しているのではない。

黙示書・預言書における数字は、象徴表現である。

ここでは、「7週」が一つの単位として扱われている。

70週は、「7週」という単位が10個並んだ期間を意味する。

7は完全数であるから、それぞれ1個の「7週」は「完全な期間」を示す。

70週は、次の3つの部分に分かれている。

1.「エルサレムを再建せよ」という命令から「君主の来臨」まで(7週)
2.君主による再建と君主の死(62週)
3.裁き:神殿崩壊及び「荒らす憎む(忌む)べき者」の滅亡(1週)

1.
これは、紀元前538年にペルシャの王クロスが神殿とエルサレムを再建せよと命令してから、イエス・キリストの来臨までの時期である。

「7週=完全な期間」であるから、「キリストによる再建の準備が整った」ということを意味している。

2.
再建の開始から君主の死まで62週。

62週=7週 x 8 + 6週である。

「7週」という完全な期間が8回連なる。

8は回復と復活を意味するので、再建は完全に行われたことを示す。

イエスによって、イスラエルは回復された。

「広場とほり」は、それぞれ集会と防衛を象徴する。

神の民の集会、交わり、神の国の防衛が回復する。

この期間の最後に来る「6週」の後に、君主が断たれる。

つまり、十字架である。

6は人間を表すので、「人間による殺害」を意味する。

3.
最後の1週は、神の裁きの期間である。

裁きはユダヤ人に対するものと、「荒らす憎むべき者」に対するものに分かれる。

(1)ユダヤ人に対する裁き

「やがて来たるべき君主の民が町と聖所を破壊する。その終わりには洪水が起こり、その終わりまで戦いが続いて、荒廃が定められている。」

町と聖所の破壊、洪水、戦争、荒廃。

これらは、裁きの象徴である。

紀元70年に成就した。

(2)「荒らす憎むべき者」に対する裁き

「彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。荒らす忌むべき者が翼に現われる。ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。」

背教のイスラエルに対する処刑人として選ばれたローマ皇帝ティトゥスは、ユダヤ人を迫害し、その宗教を冒涜した。

至聖所に、自分の像がついたローマ軍旗を建て、自らを神と宣言した。

しかし、皇帝になって2年で死んだ。

4.
最後の7週は、6週と1週に分かれる。

これは、労働日と安息日の関係に相当する。

つまり、人間は6日働いて、最後の1日は神が働かれる。

6週の最後にイエスは人間によって殺され、ついに、最後の1週、神がご自身の働きを開始され、審判の座に着かれた。

5.
この70週の目的は、「そむきをやめさせ、罪を終わらせ、咎を贖い、永遠の義をもたらし、幻と預言とを確証し、至聖所に油をそそぐ」ことにあった。

つまり、神に従順な民を起こすために、イエスは来られた。

イエスは、「不従順な民」と「従順な民」を分けられ、前者には裁きを、後者には「贖いと永遠の義」をお与えになった。

6.
70週は「イエスによる贖いと救い、イスラエルの再建と、不従順な民に対する裁きと報復」の予言であって、「終末のタイムテーブル」のようなものではない。

年数などを計算し、歴史上の事実との整合性を図るのは無駄な努力である。

次の図表を参考にしていただきたい。

普通は次のような解釈になる[1] … Continue reading

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1 SDAにおいては69週と1週の間のギャップ(エクレシアの時代;恵みの時代;異邦人の時代)を認めない。AD30の十字架あるいはステパノの殉教で70週が成就したとする。

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