フェイスの定義:Now faith is….Heb 11:1

日本語では「信仰」と訳されるこの単語、ギリシャ語では”pistis”、ヘブル語では”emunah”である(英語のアルファベットにしている)。信仰、すなわち信じて仰ぐ。これがニッポンキリスト教のマトリックスを生み出す原因である。あえて日本語を当てはめるとすれば”信”でよい。あるいは”信覚”、それはシックスセンスである。

われわれは物理的世界と五感(視覚・聴覚・味覚・臭覚・触覚)により接触し、五感の領域の実体(サブスタンス)を自分の経験として内的に実体化している。この結果、「色」や「臭い」などを主観的に経験する。このような意識の領域における経験された感覚をクオリアと呼ぶ。

元々「色」とか「臭い」などは存在しない。存在するサブスタンスは種々の波長の電磁波の振動であり、また様々の化学物質である。「色」や「臭い」はその各サブスタンスに対して感覚器が電気的にコード化したシグナルをブレインがデコード化し、それぞれのクオリアを生み出しているのだ。そのメカニズムは現代脳科学の最大の謎だ。

さて、この五感で感知できない存在、実体、サブスタンスがある。これが霊のサブスタンスであり、霊の領域にあるものである。霊のサブスタンスを感知するためにはわれわれの霊によるしかない。霊とは、ギリシャ語では”pneuma”、ヘブル語では”ruach”である。この霊が生み出す感覚、そう霊感というとちょっと先入観が邪魔するので、霊覚とも言うべき経験が信である(これからフェイスと呼ぶ)。

その定義はヘブル書に与えられている―

Now faith is the substance of things hoped for, the evidence of things not seen. -Heb 11:1(KJV)

ギリシャ語では―

εστιν δε πιστις ελπιζομενων υποστασις πραγματων ελεγχος ου βλεπομενων 

遂誤訳すると―

である/いま/信は/願われている/実体/事柄の/証拠/まだ見られていない

となる。ここでVincentによると-

Faith (πίστις)
Without the article, indicating that it is treated in its abstract conception, and not merely as Christian faith. It is important that the preliminary definition should be clearly understood, since the following examples illustrate it. The key is furnished by Heb_11:27, as seeing him who is invisible. Faith apprehends as a real fact what is not revealed to the senses. It rests on that fact, acts upon it, and is upheld by it in the face of all that seems to contradict it. Faith is a real seeing. See Introduction, p. 363.

このフェイスには定冠詞がない。つまり抽象的な感覚を意味し、必ずしもクリスチャンのそれを言うのではない。フェイスは五感に感知できないものをリアルなものとして感知する。たとえ、状況が矛盾するように見える時ですら。フェイスはリアルに見ることである。


Substance (ὑπόστασις)
See on Heb_1:3 and see on Heb_3:14. On the whole, the Rev. assurance gives the true meaning. The definition has a scholastic and philosophic quality, as might be expected from a pupil of the Alexandrian schools. The meaning substance, real being, given by A.V., Vulg., and many earlier interpreters, suggests the true sense, but is philosophically inaccurate. Substance, as used by these translators, is substantial nature; the real nature of a thing which underlies and supports its outward form or properties. In this sense it is very appropriate in Heb_1:3, in describing the nature of the Son as the image or impress of God’s essential being: but in this sense it is improperly applied to faith, which is an act of the moral intelligence directed at an object; or a condition which sustains a certain relation to the object. It cannot be said that faith is substantial being. It apprehends reality: it is that to which the unseen objects of hope become real and substantial. Assurance gives the true idea. It is the firm grasp of faith on unseen fact.

サブスタンスとは実体的な存在であり、外的な存在や属性の根底に存在する事物のリアルな実体である。それはリアリティを感知する。その見えない希望の対象がリアルかつ実体的なものであるとして。確証が本当の意味を提示する。それは見えない事実の堅く把握することである。


Evidence (ἔλεγχος)
N.T.o. Quite often in lxx for יָכַֽח, to reprove, rebuke, punish, blame. See Pro_1:23; Wisd. 2:14; Sir. 21:12. See especially on the kindred verb ἐλέγχειν, Joh_3:20. Rend. conviction. Observe that ὑπόστασις and ἔλεγχος are not two distinct and independent conceptions, in which case καὶ would have been added; but they stand in apposition. Ἔλεγχος is really included in ὑπόστασις, but adds to the simple idea of assurance a suggestion of influences operating to produce conviction which carry the force of demonstration. The word often signifies a process of proof or demonstration. So von Soden: “a being convinced. Therefore not a rash, feebly-grounded hypothesis, a dream of hope, the child of a wish.”

確証(エビデンス)は実体(サブスタンス)に実際には含まれるが、さらにデモンストレーションする力を運ぶ確信を生み出すために働く影響力を示唆する。


Of things (πραγμάτων)
Πρᾶγμα is, strictly, a thing done; an accomplished fact. It introduces a wider conception than ἐλπιζομένων things hoped for; embracing not only future realities, but all that does not fall under the cognizance of the senses, whether past, present, or future.

事柄(プラグマトン)とは、厳密には、達成された事柄である。それは過去、現在、未来のものであれ、五感の領域にあるものではない。

かくして、フェイスとは五感を超えたシックスセンスであり、物理的実体ではなく、霊の実体(サブスタンス)を感知する能力であり、かつそれを現実化(エビデンス)する機能である。ゆえにフェイスとはサブスタンス&エビデンスとなる。

ロゴス&スピリットの相互作用により、われわれは五感では感知し得ない領域のサブスタンスを内的に実体化し、それを経験し、享受することができる(☞フォティーゾ)。大事な点はフェイスとは願われる実体である。あなたは病気を願いますか?貧困を願いますか?願わないのであれば、それらを拒絶せよ!主は言われる―

わたしの名にあって願うことは、なんでもかなえてあげよう。父が子によって栄光をお受けになるためである。何事でもわたしの名にあって願うならば、わたしはそれをかなえてあげよう。-John 14:13-14

イエシュアとは「YHWHがわが救い」の意味。イエシュアの名にあってとは名の中で、つまり名は客体ではなく、私とひとつなのだ。われわれはI-AMにより定義されたpeculiarな民(Tim 2:14)。YHWHエロヒムは「ありてある」。その原語は”HAYA”であり、あらしめる、在る、BE、だ。英語では”I AM THAT I AM”。この後にあなたの願う”X”を代入することができる。癒し、豊かさ、など。するとI-AMがソレにHAYA(BE)して下さるのだ。

ゆえにわれわれの最高位のエロヒムの名は―

Jehovah Rapha=癒し主なるYHWH;Jehovah Jira=満たし主なるYHWH;・・・

となる。かくしてイエシュアの名を呼び求める者はすべて救われる(Rom 10:13)。呼ぶことは御名を実体化すること。つまりその方が、今・ここに在る(I-AM)。この方があなたの願う救いとなる。ゆえにイエシュアとはYHWHのフェイスと言えるのだ。

何か個々にあれこれ求めるのではない。この方を求めるのであれば、そしてこの方が今・ここに在れば、あなたの願うそれとなって下さる。パウロは言う―

それだから、わたしたちは今後、だれをも肉によって知ることはすまい。かつてはキリストを肉によって知っていたとしても、今はもうそのような知り方をすまい。-2コリント5:16

「肉によって」とは五感によってである。五感ではなく霊によって知ること。なぜ?

最後のアダムはいのちを与える霊となった-1Cor 15:45

からである。肉体をもって復活されると同時に、物理的に制限を受けない霊の存在となられたのである。この存在は私たちの霊のうちにI-AMされる。ゆえに-

フェイスとはI-AMの実体化である

Dr.Luke:『真理はあなたを自由にする-ファクターXの再発見』

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tathuya
tathuya
3 years ago

イエシュア様は、必要を満たして下さる恵み深いお方。
 
気まぐれでする程度ですがスロージョギングなどの為に予備のスニーカーを求めていましたが、本日ダンロップの2,3千円するスポーツシューズ2足を処分特価5百円で購入できました。もちろん新品です。シチズンのソーラー腕時計も半額で買えました。前日はこれまた3千円相当の上着が五百円で2着購入しました。上着は正直必要性を感じてはいなかったのですが、頻繁に洗濯出来ない事情があり、あると助かるので感謝でした。最近屋根補修を自前で行う為に予備の充電池付き充電ドリルを求めていましたが、予備電池付きのものをやめて、電池1セットの充電ドリルドライバーを購入した所、なんと充電池が2個入ってました!電池切れの心配がなくなりとても感謝なのでした。昨年1月、東北地方の田舎の物件を購入し、移住することになったのですが、以前ルークさんがメッセージをされていた申命記8章に記されている自然環境に実によく似た環境でして、土地の脇に沢や川が流れ、水が豊富であり、山に囲まれており、近くに元金山や炭鉱跡があり、豊かな農産物がとれ、海産物も豊かであり、食材が豊富であり、しかしながら店が少なく厳冬があり、購入した建物は補修が必要で不便な点はありますが、それでも豊かな自然を満喫でき、新しい豊かな体験をさせてもらっており、私には余りある住まいと周辺環境となっています。
以前は神はけち臭い方だと感じていましたが、フェイスにほころびがあったからだと思います。今ではイエシュア様は、無限の富を所有されている気前の良い与え主であるとの認識に変わってきています。イエシュア様に服してゆきたいと思います。

drluke
drluke
3 years ago
Reply to tathuya

Yeshua bless you!

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