Dr.Lukeの一言映画評―『君の名は。』
- 2016/10/11 18:55
- Posted by Dr.Luke Karasawa (唐沢治)
- Category:映画
- Tag:日常
観てきました。諏訪湖はもろ登場するわけではなく、立石公園からの景観と似ているということでしたね。舞台は飛騨辺り?ある人は火山火口が御岳山を髣髴すると言っていますが・・・。これでは諏訪のイメージ戦略には使えないなあ。だいたい、あの位置関係からすると岡谷あたに隕石が落ちるわけで・・・・
しかし、湖を中心とした盆地の中で閉じ込められた主人公JKの叫びは、つい私の当時を思い出してしまった。山に囲まれて、人間関係がやけに濃いし、カフェもなく、しかしスナックは2軒もあって、こんなとこで一生を終えるのは耐えきれない、ああ、東京に行きたい・・・と
赤い糸(作品では組紐)で結ばれていたふたりが、幽体離脱して時空間を超えて触れ合い、隕石落下という終末的事象を愛で乗り越えるというストーリー。ニビル(惑星X)をNASAも認めたらしい現状において、なんとなくこのままでは行かない、という漠とした不安感を覚えているご時世の大衆心理に訴えかけるわけ。それをある種のメシア的働きをこのふたりが行なって、住人をみな守るというメシア待望的深層心理に訴えて、カタルシスしてくれる。そして最後には二人もハッピーエンド・・・と。
まあ、終末的様相の時代にあって、なるほどなモチーフを巧みに描いている作品と言える。映像も美しい。最近のアニメはCGのためか実にリアル。おやじ的にはいわゆる涙が流れる、といったものではなかったかも・・・。
確かに人々は何かを探しているわけ・・・。