Dr.Lukeの本日の一冊:『謀略と捏造の二百年戦争』

高校時代、歴史は一夜漬けのDr.Lukeは、東大の一次試験でも社会二科目が課せられるが、過去問調べたら四択で②の正解率が高かったので・・・というのどかな時代を生きていた私ではあるが、歴史の面白さに目覚めている。

本書は元ロシア&ウクライナ大使であった馬淵睦夫氏と渡辺惚樹氏の対談をまとめたもの。馬淵氏も”陰謀論者”として批判されているようではあるが、単なる年号暗記の歴史勉強では味わえない表と裏の関りを解き明かしてくれる。

少し紹介すると-

その1:ヒットラー=狂気の独裁者、まあ、これが世間一般の刷り込みだ。

しかし-

「1938年で彼が死んでいたらドイツ史上最高の政治家だった」-ヨアヒム・フェスト。

プラトンの『国家論』では、政治形態を五つにランク付けする。哲学を有する哲人による哲人政治、貴族による名誉支配制(名誉政体)、金持ちによる寡頭政治、大衆による民主政治、そして絶対的独裁者による僭主政治。

ヒットラーはニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』に心酔し、ワーグナーの音楽を愛し、超人思想にハマっていた。この意味で哲人だったと、本書は評する。つまりWW1以降、1938年以前の悲惨なドイツを救った哲人政治家だったかもしれないと。

彼はそもそも国家社会主義を掲げた反共産主義だったのだが、なぜユダヤ人迫害に走ったか。その裏も説いている。そしてそれはポーランド併合が現在のウクライナ問題に重なることを指摘し、表面的な「ロシア=悪もん、ウクライナ=いいもん」の幼稚な図式の愚かさを証明する。(つまり世界史を作るのは良いにつけ、悪いにつけ、ユダヤ人が絡んでいるのだ。)

まことに事実は小説よりも奇なりではある。現代を透視するためにオススメする。陰謀論ダ~とか短絡的な思考停止はもう卒業しましょうね、センセイたち。

その2:先に、かつてのマッカーサーの発言、「もし、それらの供給が断ち切られたら、日本では1000万人から1200万人の失業者が生じる。それゆえ、日本が戦争に突入した目的は、主として安全保障(security)の必要に迫られてのことでした。」(1951)は、彼が朝鮮戦争でアメリカの深部勢力に裏切られて勝利を妨害され、大統領への道が絶たれたことにより、真実を語ったものであろうと書いた(☞マッカーサー関連記事群)。

本書において、馬淵大使もまったく同様の見解を示しておられる。東京裁判は主にマッカーサーの対日報復としての政治ショーであり、日本人に罪責感を植え付け(WGIP)、二度と米に立ち向かうことができなくなるための処方(軍事的去勢)であったのだ(左傾化)。マッカーサーは自分の策が極めて奏効し、自身を「神」のように崇める敗戦国民を見て満足した。が、自国においてはエスタブリッシュメントではないことが朝鮮戦争で明らかになったのだ。それにより、真実を吐露した・・・・。

当時のマネーの中心であった英国(シティー)の意向が強く反映されており、共産中国を支持する水面下での動きがあったと大使は指摘する。そして事実だけを言えば、朝鮮戦争で利益を上げたのは軍産複合体であった(わが国もそのおこぼれにあずかったが)。そののち、アイゼンハワーは彼らの台頭に対する警告をメッセージした。またケネディはアメリカの深層部の真実を暴露し、政府紙幣(グリーンバック)を発行し、あの悲劇的最期を遂げた。

WW2以降も戦争をあちこちで誘発し続ける米国。私は米国は二重構造だとこの20年近く述べているが(☞関連記事群)、トランプによりその深層部はDSとして知られるようになった。彼らは左にも右にも深く関わり、両天秤で利益を上げている。そして今、軍産複合体から保健医療複合体へとその”財布”をシフトしているのである。

バビロンは霊的要因(悪魔礼拝、オカルト、黙示録17章)と経済的要因(同18章)の複合体である。世界の動きはマネーの流れを見れば分かるのである。不可解なる戦後のニッポンキ業界の動きも同様に見れば理解は容易であろう(つまりバビロン化しているのだ)。

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